ミサンガの約束
日常 ~ 気持ちの境目 ~
「おーはーーよーーー!!!」
『だーからうるさいってば!笑笑』
『…おはよ』
「つばさ?どした?」
『別に。』
『んで、おーはた?最近いいことありましたか?』
にやにやしながら顔をのぞいてくるなあちゃん。
ギクリ。
なんでわかったんだ…
「なんもないってばー笑笑」
『ふーーーーん?笑笑』
いいこと…ね。確かにいいことに入る。
なあちゃんが期待した目で見てるのはきっと、わたしに好きな人ができたと思ってるからだ。
よくよく考えてみれば、移動教室のときスキップしたり、携帯みてニヤニヤしてたら誰だって気づくか。、
やらかした…
好きな人じゃないし。
なんとも思ってないし。
話し相手だし。
違うもん。
「それより、一時限目は体育だ!着替えにいこ!」
『はいはいはいはい笑笑』
『…』
なんだろ。つばさが全然話さない。
まあ、そうゆうときもあるか。
------ 通知音 ------
『おはよ!おーはた!』
きた。
きっとそのとき、すっごいマヌケな顔をしてたと思う。
「地に帰れ笑笑」
『お前毒舌すぎ!!!そろそろ泣くぞ!』
「女々しい…まじ寒気…」
朝からメールがくるのはもう安定になった。
バカな会話。
なんか、素を出せる気がした。
まあ、最初はみんなそう。
ジャージに着替えて体育館に向かう。
ガシッ。
「うわっ!」
つばさがわたしの二の腕をつかんだ。
『あのさ、放課後ひま?』
「んー、バイトあるから5分くらいならひまだよ?」
『…そう。ならいいや笑笑』
?
珍しい。
いつもポワポワしてるつばさ。
悩みなんてないつばさ。
女の子だけど男の子っぽいところあるから、女子校の中では王子と呼ばれてるつばさ。
話がズレた。
なんだろ。まあ、また今度じっくり聞いてみよ。