Sweet Love
第10章
――ある日の朝。
「はぁ…はぁ…はぁ……っ」
わたしは息を切らせながら、教室のドアに手を掛けた。ガラッと開けて、まず教壇の方を見る。
……良かった。先生は、まだ来てない…。
とりあえず間に合って良かった。息を整えつつ、自分の席に向かう。
「おはよう、麗美っ。珍しく寝坊?」
自分の席に着くと、こちらに振り向いた裕子が身を乗り出してきた。
「う、…うん。寝過ぎちゃって…」
わたしは、苦笑しながら今朝見た夢を思い出していた。
その内容は、屋上で誰かと一緒に空を見てるという夢だ。前々から不思議に思っていた。どうして同じ夢ばかり見るのか。どうして相手の顔が見えないのか。でも今日は、何故だか顔がハッキリと確認できた。起きたとき、それがわかって衝撃を受けた。
あれは…、確かに――。
そのとき、教室のドアが物凄い音を立てて開いた。
音に反応したわたしと裕子は、ほぼ同時にそちらへ向いた。教室の出入り口には、息を切らせた萩原くんがドアを押さえて立っている。
萩原くんは、疲れきった表情で足元をよろめかせながらこちらに向かって歩いてきた。
「…おはよう」
「萩原くんも、もしかして寝坊?」
「はぁ…はぁ…はぁ……っ」
わたしは息を切らせながら、教室のドアに手を掛けた。ガラッと開けて、まず教壇の方を見る。
……良かった。先生は、まだ来てない…。
とりあえず間に合って良かった。息を整えつつ、自分の席に向かう。
「おはよう、麗美っ。珍しく寝坊?」
自分の席に着くと、こちらに振り向いた裕子が身を乗り出してきた。
「う、…うん。寝過ぎちゃって…」
わたしは、苦笑しながら今朝見た夢を思い出していた。
その内容は、屋上で誰かと一緒に空を見てるという夢だ。前々から不思議に思っていた。どうして同じ夢ばかり見るのか。どうして相手の顔が見えないのか。でも今日は、何故だか顔がハッキリと確認できた。起きたとき、それがわかって衝撃を受けた。
あれは…、確かに――。
そのとき、教室のドアが物凄い音を立てて開いた。
音に反応したわたしと裕子は、ほぼ同時にそちらへ向いた。教室の出入り口には、息を切らせた萩原くんがドアを押さえて立っている。
萩原くんは、疲れきった表情で足元をよろめかせながらこちらに向かって歩いてきた。
「…おはよう」
「萩原くんも、もしかして寝坊?」