Sweet Love
「あ、兄ちゃん。…優希さん!」
あたしは緊張して何も言えず、咄嗟に二人の前でぺこりと頭を下げた。
「お二人ともお疲れ。ねえ、ポッキー食べる?」
優希先輩がポッキーの箱を片手に、あたし達にポッキーを渡してきた。
「ありがとうございます」
麗美に一本差し出すと、次はあたしにポッキーを差し出す、優希先輩。
「よかったら、君もどうぞ」
にこりと微笑んでいる優希先輩の手から、あたしはゆっくりと受け取った。
「あ、ありがとうございます」
「…で、用件は?」
「わたしじゃなくて、裕子が兄ちゃんとお話してみたいって」
誠二先輩が腕を組みながらしばらくあたしをじっと見下ろすと、
「ああ、いつもコイツの隣にいるお友達さん、か」
「…あ、ハイ」
あたしは誠二先輩のその美しすぎる容姿に、見惚れてしまう。
その澄ましたような顔。全く着崩してないびしっとした制服姿。低くて心地良い声色。その容姿のどれもが完璧に映っている。
あたしはポッキーを未だ片手に持ちながら、上目遣いで誠二先輩を見つめていた。
「ちょっと裕子、口開いてる」
麗美に横から腕を小突かれ、あたしは途端に顔を引き締めた。
――あ、なにか話さなきゃ…だよね。
「あの、」
誠二先輩は黙って、あたしが次に発する言葉を待つ。
――あれ? ……ヤバイ。
いざっていうときに、頭の中は完全に真っ白になってしまい、あたしはぎこちなく目を泳がせた。
「とりあえず、ポッキー食べたら?」
「ハイ…」
あたしは、誠二先輩に言われた通り、ポッキーを口に入れた。
ポッキーを咥えながら、ポキッという音を控えめに鳴らす。
食べてるところを見られると、何だか恥ずかしい。
ものすごく誠二先輩に対して意識してしまっている自分がいることに気付く。
あたしは緊張して何も言えず、咄嗟に二人の前でぺこりと頭を下げた。
「お二人ともお疲れ。ねえ、ポッキー食べる?」
優希先輩がポッキーの箱を片手に、あたし達にポッキーを渡してきた。
「ありがとうございます」
麗美に一本差し出すと、次はあたしにポッキーを差し出す、優希先輩。
「よかったら、君もどうぞ」
にこりと微笑んでいる優希先輩の手から、あたしはゆっくりと受け取った。
「あ、ありがとうございます」
「…で、用件は?」
「わたしじゃなくて、裕子が兄ちゃんとお話してみたいって」
誠二先輩が腕を組みながらしばらくあたしをじっと見下ろすと、
「ああ、いつもコイツの隣にいるお友達さん、か」
「…あ、ハイ」
あたしは誠二先輩のその美しすぎる容姿に、見惚れてしまう。
その澄ましたような顔。全く着崩してないびしっとした制服姿。低くて心地良い声色。その容姿のどれもが完璧に映っている。
あたしはポッキーを未だ片手に持ちながら、上目遣いで誠二先輩を見つめていた。
「ちょっと裕子、口開いてる」
麗美に横から腕を小突かれ、あたしは途端に顔を引き締めた。
――あ、なにか話さなきゃ…だよね。
「あの、」
誠二先輩は黙って、あたしが次に発する言葉を待つ。
――あれ? ……ヤバイ。
いざっていうときに、頭の中は完全に真っ白になってしまい、あたしはぎこちなく目を泳がせた。
「とりあえず、ポッキー食べたら?」
「ハイ…」
あたしは、誠二先輩に言われた通り、ポッキーを口に入れた。
ポッキーを咥えながら、ポキッという音を控えめに鳴らす。
食べてるところを見られると、何だか恥ずかしい。
ものすごく誠二先輩に対して意識してしまっている自分がいることに気付く。