Sweet Love
「風邪…か。あ、そうだ」
何を思い付いたのか、誠二先輩は制服のポケットに手を忍ばせ、何か取り出した。
…何だろう。
あたしのベッドの方へゆっくりと歩み寄る誠二先輩に、ドキッとするあたし。
「これ、あんまり意味ないと思うんだけど、よかったらどうぞ」
誠二先輩から貰ったのは、生姜飴だった。
生姜飴とかなかなか渋いなって思いつつも、あたしは素直にお礼を言った。
「ありがとうございます」
誠二先輩は口許を緩め、柔らかな笑顔をあたしに向けながら、静かに口を開いた。
「海鮮丼、楽しみだね。日曜までに早く風邪治るといいね」
そう言って誠二先輩は、「じゃあ、お大事に」と言い残してくるりと背を向けたあと、そのまま保健室を後にした。
…絶対、治してみせます。
基本誰に対しても素っ気ない感じなのに、意外と優しい部分もあるんだなあ、とあたしは今初めて発見した。
見た目はいつも無愛想で冷たい感じだけど。
はたして、あたしの恋は上手くいくのだろうか。
そんなことを考えながら、先ほど貰った生姜飴を見つめていた。
一人になると、思い出したかのようにまたあの激しい頭痛がやってくる。あたしはそのまま、また深い眠りに落ちていった。
何を思い付いたのか、誠二先輩は制服のポケットに手を忍ばせ、何か取り出した。
…何だろう。
あたしのベッドの方へゆっくりと歩み寄る誠二先輩に、ドキッとするあたし。
「これ、あんまり意味ないと思うんだけど、よかったらどうぞ」
誠二先輩から貰ったのは、生姜飴だった。
生姜飴とかなかなか渋いなって思いつつも、あたしは素直にお礼を言った。
「ありがとうございます」
誠二先輩は口許を緩め、柔らかな笑顔をあたしに向けながら、静かに口を開いた。
「海鮮丼、楽しみだね。日曜までに早く風邪治るといいね」
そう言って誠二先輩は、「じゃあ、お大事に」と言い残してくるりと背を向けたあと、そのまま保健室を後にした。
…絶対、治してみせます。
基本誰に対しても素っ気ない感じなのに、意外と優しい部分もあるんだなあ、とあたしは今初めて発見した。
見た目はいつも無愛想で冷たい感じだけど。
はたして、あたしの恋は上手くいくのだろうか。
そんなことを考えながら、先ほど貰った生姜飴を見つめていた。
一人になると、思い出したかのようにまたあの激しい頭痛がやってくる。あたしはそのまま、また深い眠りに落ちていった。