Sweet Love
海鮮丼を食べ終わったそのあと、あたしは先輩を街中にある大きな公園に誘い、日陰のベンチで一休みしていた。
午後の公園のベンチに背中を預けながら、チラッと横に視線を向けると、隣に座る先輩とあたしとの距離には当然のことだけど少し間が空いている。
足を組んだ膝の上に、片手で頬杖を付きながら遠くを見つめている先輩に、あたしは話し掛けた。
「…先輩ってどんな人がタイプなんですか」
先輩がこちらに振り向き、あたしの顔を真顔で見据える。
「どうして?」
「…興味あるんです。…先輩に」
ヤバイ、言っちゃったよ、あたし。
だって、チャンスじゃない。
休日の午後の公園のベンチなんだもん、いいよね、少しくらい大胆でも。
「俺に興味持っても、あんまり良いことないよ」
「どうしてですか?」
「……俺、意地悪だから」
キリッとした目を更に細めて、先輩はにこりと笑う。
何だろう、今の間は。
なんか、話逸らされたような…。
ていうか、あたしも先輩に意地悪されてみたいんですけどっ。
「先輩。あたし麗美から聞いたんですけど、相当イジメてるみたいじゃないですか。麗美のこと。他の人に対してもそんな感じなんですか?」
「いや、そんなことはないよ」
よし、こうなったら質問攻めする!
「…あの、どうして麗美にいつも変な呼び名付けるんですか?」
「……名前で呼べないから?」
何故か疑問系で答える先輩。
「…名前で呼べない…。どうしてですか?」
「わからん。それより何で知ってるの、それ」
「…前に電話で聞こえたんですよ。麗美のことタコ助って」
「ああ…、あれは、単なる思い付きで呼んだだけ。別に深い意味はない」
あたしまだ何にも言ってないのに…。
深い意味はないだなんて。
名前で呼べないといい、深い意味はないといい…。
…なんかめっちゃ怪しい。
午後の公園のベンチに背中を預けながら、チラッと横に視線を向けると、隣に座る先輩とあたしとの距離には当然のことだけど少し間が空いている。
足を組んだ膝の上に、片手で頬杖を付きながら遠くを見つめている先輩に、あたしは話し掛けた。
「…先輩ってどんな人がタイプなんですか」
先輩がこちらに振り向き、あたしの顔を真顔で見据える。
「どうして?」
「…興味あるんです。…先輩に」
ヤバイ、言っちゃったよ、あたし。
だって、チャンスじゃない。
休日の午後の公園のベンチなんだもん、いいよね、少しくらい大胆でも。
「俺に興味持っても、あんまり良いことないよ」
「どうしてですか?」
「……俺、意地悪だから」
キリッとした目を更に細めて、先輩はにこりと笑う。
何だろう、今の間は。
なんか、話逸らされたような…。
ていうか、あたしも先輩に意地悪されてみたいんですけどっ。
「先輩。あたし麗美から聞いたんですけど、相当イジメてるみたいじゃないですか。麗美のこと。他の人に対してもそんな感じなんですか?」
「いや、そんなことはないよ」
よし、こうなったら質問攻めする!
「…あの、どうして麗美にいつも変な呼び名付けるんですか?」
「……名前で呼べないから?」
何故か疑問系で答える先輩。
「…名前で呼べない…。どうしてですか?」
「わからん。それより何で知ってるの、それ」
「…前に電話で聞こえたんですよ。麗美のことタコ助って」
「ああ…、あれは、単なる思い付きで呼んだだけ。別に深い意味はない」
あたしまだ何にも言ってないのに…。
深い意味はないだなんて。
名前で呼べないといい、深い意味はないといい…。
…なんかめっちゃ怪しい。