Sweet Love
***
今日はどうしても麗美と一緒にお弁当を食べたくて、二人きりで中庭で食べた。
麗美の話によると、麗美と牧原は、部活に無事入部できたらしく、今日の放課後はミーティングがあるんだとか。「頑張ってね」と言うと、麗美は嬉しそうに「遊びに来てね」と笑顔で言ってくれた。
それからお昼を済ませたあと、あたし達は自分達の教室の前へ場所を移動した。
廊下の窓の縁に頬杖をつきながら、ぼんやりと中庭を見下ろす。中央のベンチには、さっきまでは居なかった誠二先輩と優希先輩が座っており、その周りを取り囲むように知らない先輩方が数人立っていた。
それは主に女の子達で、誠二先輩達と楽しそうに談笑している様子が窺える。あの中に混ざってみたいけど、自分にそんな度胸はない。
「あたし、先輩に告白しようかな。…今日」
誠二先輩を眺めながらポツリと呟いた。
「兄ちゃんに?」
「…うん」
だってもし結果がよくてもよくなくても、牧原と普通に戻りたいんだもん。
いつまでもギクシャクしているのは、…イヤだ。
「裕子。本当に、…兄ちゃんなんかでいいの?」
「どういう意味?」
「…ううん、深い意味はないよ。兄ちゃん、いつも意地悪だし、あんなのどこがいいのって逆に思うんだけど…」
「…全部。むしろ、パーフェクト」
麗美は、難しそうな顔をして眉間に皺を寄せた。
「…うーん」
「きっと麗美は兄妹だから良さっていうものがわからないんだよ」
「そう、なのかな?」
「ていうか意地悪されてるのは麗美だけだよ。あたしまだ意地悪されたことないし、言われたこともないもん」
「でももし付き合い始めたら、兄ちゃん、本性出すよ…。がっかりするよ、多分」
「…いいの。そのときは全部受け止める。だって好きなんだもん。当たって砕けろ、だよ」
拳で胸をボンっと叩き、最後の言葉は少し強めに言った。
今日はどうしても麗美と一緒にお弁当を食べたくて、二人きりで中庭で食べた。
麗美の話によると、麗美と牧原は、部活に無事入部できたらしく、今日の放課後はミーティングがあるんだとか。「頑張ってね」と言うと、麗美は嬉しそうに「遊びに来てね」と笑顔で言ってくれた。
それからお昼を済ませたあと、あたし達は自分達の教室の前へ場所を移動した。
廊下の窓の縁に頬杖をつきながら、ぼんやりと中庭を見下ろす。中央のベンチには、さっきまでは居なかった誠二先輩と優希先輩が座っており、その周りを取り囲むように知らない先輩方が数人立っていた。
それは主に女の子達で、誠二先輩達と楽しそうに談笑している様子が窺える。あの中に混ざってみたいけど、自分にそんな度胸はない。
「あたし、先輩に告白しようかな。…今日」
誠二先輩を眺めながらポツリと呟いた。
「兄ちゃんに?」
「…うん」
だってもし結果がよくてもよくなくても、牧原と普通に戻りたいんだもん。
いつまでもギクシャクしているのは、…イヤだ。
「裕子。本当に、…兄ちゃんなんかでいいの?」
「どういう意味?」
「…ううん、深い意味はないよ。兄ちゃん、いつも意地悪だし、あんなのどこがいいのって逆に思うんだけど…」
「…全部。むしろ、パーフェクト」
麗美は、難しそうな顔をして眉間に皺を寄せた。
「…うーん」
「きっと麗美は兄妹だから良さっていうものがわからないんだよ」
「そう、なのかな?」
「ていうか意地悪されてるのは麗美だけだよ。あたしまだ意地悪されたことないし、言われたこともないもん」
「でももし付き合い始めたら、兄ちゃん、本性出すよ…。がっかりするよ、多分」
「…いいの。そのときは全部受け止める。だって好きなんだもん。当たって砕けろ、だよ」
拳で胸をボンっと叩き、最後の言葉は少し強めに言った。