Sweet Love
ベンチに辿り着いたわたし達四人は、自然にわたしと裕子でひとつのベンチに座り、そしてもう一方のベンチには、牧原くんと萩原くんで座る形となった。
両膝の上にうさぎ柄のお弁当包みを広げると、ピンク色のお弁当が現れる。
蓋を開くと彩りのいいおかずと、小さめのおにぎりがふたつ並んで入っていた。
……美味しそ。
わたしの食欲はピークに達し、箸入れを手に持つと、それを取り出そうとした。
すると、膝に乗せていた大変貴重であるお弁当が、地面にカランカラン、と虚しい音を立てて、崩れ落ちてしまう。落ちる瞬間から、わたしの手の動作はもう既に固まっていた。
「あ……」
どうやら、両膝のバランスを崩してお弁当を落としてしまったらしい。
裕子も萩原くん達もそれに気付いて、わたしの落ちたお弁当を見ながら、わたしと同様、しばらく固まっていた。
裕子は重い口調で言う。
「…大丈夫? 麗美…」
「……あはは。…何やってるんだろっ、わたし」
三人が、わたしを哀れむような目で見てくる。
三人の注目の的になってしまったわたしは、あまりの恥ずかしさに、この場から逃げ出したいという衝動に駆られた。
両膝の上にうさぎ柄のお弁当包みを広げると、ピンク色のお弁当が現れる。
蓋を開くと彩りのいいおかずと、小さめのおにぎりがふたつ並んで入っていた。
……美味しそ。
わたしの食欲はピークに達し、箸入れを手に持つと、それを取り出そうとした。
すると、膝に乗せていた大変貴重であるお弁当が、地面にカランカラン、と虚しい音を立てて、崩れ落ちてしまう。落ちる瞬間から、わたしの手の動作はもう既に固まっていた。
「あ……」
どうやら、両膝のバランスを崩してお弁当を落としてしまったらしい。
裕子も萩原くん達もそれに気付いて、わたしの落ちたお弁当を見ながら、わたしと同様、しばらく固まっていた。
裕子は重い口調で言う。
「…大丈夫? 麗美…」
「……あはは。…何やってるんだろっ、わたし」
三人が、わたしを哀れむような目で見てくる。
三人の注目の的になってしまったわたしは、あまりの恥ずかしさに、この場から逃げ出したいという衝動に駆られた。