頑張ってないけど、死んでいいですか。
今日はいつ？ずっと寝てるからわからない。
　目を覚ますと窓の外はほんのりと明るい。とりあえずはお昼のようだ。時計を見る。意外にも時計が指していたのは午前６時だった。

　引きこもり始めたころ、朝から活動できない自分が嫌だった。明日こそは朝から一日活動しよう。そうすればきっと気持ちいいし夜だってぐっすり寝れるはずだ、と思っていた。
　でも、朝起きて活動しても、なんだか興奮するのか、夜目が冴えてしまう。結局夜も白やむころに眠気がきて、昼夜逆転にすぐ戻る。
　そんなことを繰り返していくうちに、朝はやく、明日こそは、なんてものは意味をなさないのだと思えてくる。

　朝6時。久しぶりの朝。今ここでこたつから出ていけば、そして部屋の外に散歩でも行けば、この負のスパイラルを抜け出せるのかもしれない。

　と、そんなことが頭をよぎる。
　でも、一方で、そんなことしても無駄だ、という想いも、起きて何するんだという想いもよぎる。
　したいことなんて、何にもないんじゃないか。

　とりあえず体を起こしてこたつに座る。そういえばお腹が減った。冷蔵庫にあった牛乳を、マグカップに入れてレンジへ。ホカホカの牛乳を飲みながら、やっぱり自分にはしたいことなんてないことをマザマザと思い知る。

　なんとなく目の前のパソコンでブラウザを立ち上げてみた。
　まとめサイトももう飽きた。検索したい言葉なんて、何一つ思い浮かばない。

　そのうち座っている姿勢がつらくなって、結局僕はまたこたつの中に横になった。
　座っていても横になっていてもだるい体。もう誰かが誘ってくれても、ハイキングなんて行く体力はないだろう、と思った。
< 3 / 5 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop