最低男子
紗菜と一緒にいるとなぜか、口喧嘩になってしまうのはなぜだろう。
紗菜は、
床で寝ようとしたものの…
体が痛かったようで、布団に移動してきた。
俺は、紗菜に背中を向けた。
少し、後ろを振り返ると紗菜も背中を向けていた。
これでいい。
そう思ったけど…俺は、シェアハウスの時に思っていた感情とは真逆な感情を抱いていた。
一緒にいれば、いるほど…
俺は無意識に、紗菜を求めていたみたいだった。
「お前、彼氏いんの?」
いないと答えたら、抱きしめよう。
と、
思ったけど…
自分が思っていた答えではない答えが返ったきた。
『いる』
「良かったな」
後悔しても遅い。
それに、自分がそうさせた事。
そうさせたのは自分だけど…紗菜の手を離したことに後悔した。