最低男子
紗菜は俺が、気持ちを伝えたら、戻ってきてくれるかな。
前が前だから、不可能に近い。
でも、全て自分の行いのせいというのは理解しているつもりだったけど…
俺は我慢が出来ず、紗菜にキスをした。
ただ、もう体の関係になる気はない。
前の俺だったら、紗菜を起こしてまでやっていたと思う。
『ん〜』
と、紗菜は再び背中を向けた。
「ごめんな、紗菜」
『陸、もう寝る…』
寝ぼけている紗菜。
そんな姿も可愛いと思ってしまった…
一晩だけでいいから、と思い…俺は、紗菜のお腹に手を回すと紗菜は俺の手に触れた。
このまま、手を繋いで寝ていたい…
朝になったら、『何?』と言って怒るんだろうな。
そう思いながら眠りについた。
「紗菜、おやすみ」