最低男子
裏切りと感謝
家に帰っても、誰かいるわけでもなく…当たり前のように、1人だった。
でも、その当たり前が今日は何だか寂しさを感じていた。
そんな時に、
『会いたい』って、思ったのは…
大地ではなく、紛れもなく陸だった。
大地に対して、申し訳ないと思う事もなく…ただ、ただ、無我夢中で気づいたら陸に電話をしていた。
「何?」
『今何してんの』
「休憩」
『陸』
「何?」
『会いたい』
私は今までにないくらい…勇気を出して言った。
けど言った瞬間、少しの後悔。
何言っちゃってるの?
とか、
馬鹿じゃねぇの。とか、言われると覚悟していたのに…陸から返ってきた言葉は予想外の物だった。