最低男子
合鍵なんて、渡されたら実家に帰る気にもなれず…毎日のように陸の家にいた。
当たり前のように
『ただいま』『おかえり』
と言って…
当たり前の様にキスをして、、
この当たり前が当たり前にならないようにと日に日に思うこの頃。
そんな中、2週間の遠征が入った。
「紗菜、大丈夫?」
『大丈夫』
勝手に強がって…私、2週間も陸に会わなくて、生きていけるかな。
今から、考えると涙が出そうな気分。
『陸』
「ん?やっぱ、怒った?」
『ぎゅして』
「おいで」
そう言って、
手を広げて…私を抱きしめくれた陸。
安心しすぎて、寝ていた様で、起きたら真夜中だった。
思わず、
陸の寝顔を見て…『最悪』と呟いた。
本当にそんな気分だった。