最低男子
私は鞄だけ、持って家を出た。
久しぶりの電車は嫌なもの。
最悪な時間だった。
考えることは陸の事以外ない。
それ以外は何も考えられなかった…
プロポーズをしてくれた陸は嘘だったのだろうか。
私を抱きしめてくれる陸は嘘なの?
「好き」って言ってくれる事も?
考えれば考える程、涙が溢れていく一方だった。
『やっぱり、陸と一緒にいたい』
どんな事をされても、やっぱり陸が好き。
私は懲りない人。
学ばない人みたい…
実家に着いた頃に陸に電話をしたけど、出てくれなかった。