浅葱の贖罪
「気分は、いかがなものですか?」
そのおじいさんは、私の顔を見るなり、そう尋ねた。

「だ、大分良くなりました。」
私は少し、困惑した表情で言った。

「そうですか。それは、よかった。」
老人独特のゆっくりとした、貫禄のある言葉遣いで、私は、自分の置かれている状況にゆとりを持てた。











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