浅葱の贖罪
「接吻ってキスのことよね?」
葉月は、そう言うと腕を組み歳を見下すように言った。

「あるわよ。ねぇ勇さん?」

あぁ確かにあるが、それはまだ、歳に言っていなかったことだ。

私は7年も前の葉月の柔らかい唇の感覚を思い出してしまい、顔を赤くしてしまった。

「…」
私が顔を赤くしていると、何故か葉月と歳の小競り合いが終わり、静かになった。
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