浅葱の贖罪
私は、合点した。しかし、それではあまりにも惣次郎が不敏だ。

ふでさんは私達が何か言ったところで考えを変えてくれそうにもない。こうなったら…。
「あっ、」
私は、閃いた。惣次郎に剣術を教えれば、ふでさんと、接する回数も減り、惣次郎も剣術を学べるのではないか、と。

私が突然奇声を発したことに、葉月は驚いていた。だが、私の考えを話すと、彼女は同意してくれた。

「それはいい考えですね。勝太さん、私も出来る限りのことをします。」
彼女は笑顔で言った。

「あぁ。頼りにしている。」
私も、貴方に微笑んでみせた。
< 22 / 255 >

この作品をシェア

pagetop