浅葱の贖罪
そして、葉月は労咳にかかってしまった。

葉月のあの自信は総司のために身を尽くしたいという

気持ちから来たのだろうか。

葉月は支えたいと思っていた総司よりも早く逝った。

私は葉月の最期の苦しみの混じった笑顔が記憶に強く残っている。

彼女の遺体は総司に任せた。

ゆっくりと葬儀をしてあげたかったが、

時代は私にその時間は不要だと言った。

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