浅葱の贖罪
葉月が亡くなるやいなや隙を狙ったかのように

不運なことが重なり続き、私は全てを諦め、

時代に身を任せていた。

私はいつしか板橋の処刑所にいたようだ。

しかし、せめてもの歳との最期の約束で

何をされようと、己が近藤勇であると言わなかった。

葉月を本当に亡くした私にはそれ以上のものは

苦痛と感じなかった。


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