浅葱の贖罪
葉月はまた、
「湯加減はいかがですか?」
と尋ねた。

私は、いつものように『いい湯加減だ。』と言おうとした。
だが、珍しく、葉月が私の言葉を遮った。
「勇さん。私、…」

その言葉は続くことがなかった。

「葉月?どうした?」
返事はいつまで待っても、返ってこなかった。
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