浅葱の贖罪
時というものは、不思議だ。

私はあれほど愛していた、どこか儚く、幼い澄んだ目をした葉月の眩しい微笑みがいつしか思い出せなくなっていた。

だが、葉月に告げることの出来なかった燃ゆる想いは、日に日に増していくばかりであった。
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