浅葱の贖罪
私は、武士道に反することを、したくなかった。

それ故、私は、芹沢一派の暗殺に疑問を抱いた。

武士のなかで、不意討ちで命を落とすことは不名誉なことだが、歳は、同志の芹沢一派を不名誉な形で暗殺した。
それは、芹沢不意討ちでもしないと、倒れそうにないという背景があったからこそであろう。

確かに、私も、芹沢を邪魔に思う時はあった。だか、それほど嫌ってはいなかった。

私は、武士道を貫きたいがため、その手で芹沢一派を壊滅させた、歳が信じられなくなりそうだった。




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