浅葱の贖罪
私は貴方に興味を持った。

よく、貴方の顔を見てみると、とても綺麗な顔立ちであった。
こんな美しい女性を私は初めて見た。

そして、奇妙なことに気が付いた。貴方は和服を召していなかったのだ。

そして、私は以前、一度だけ行ったことのある遊郭の女郎たちの着物よりもさらに際どい着物を召していた。

男を誘っているのか?

だが、不審なところはあるものの貴方は私の想像しているような者ではないと直感的に察した。

「あ、あのー。私の顔に何か付いているんですか?」

私ははっとした。
しばらくずっと貴方の顔に見とれていたようだった。

「いや、はや。失礼。あまりにも美しいのでつい、見とれてしまいました。」

私は、嘘を吐けない性分であった。少しばかり気恥ずかしかったが、正直な気持ちを貴方に伝えた。
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