ひとりぼっちの夜は、君と明日を探しにいく
7: 繋がる未来



次の日。昨日の出来事が夢だったかのように学校がはじまった。週明けの月曜日はみんな朝から大あくびをしていて、私はいつものように自分の席へと座った。

「詩月おはよー」

気だるい顔をしていた人たちも詩月が登校してくると明るくなる。また周りには人が集まって詩月は詩月のまま。

目が合ってニコリと微笑んできたけれど、私はなに食わぬ顔で窓の外に視線を戻した。

きっとみんなにはいつもどおりの詩月に見えてるだろうけど、やっぱり詩月は変わった。

その笑顔も友達の話に相づちを打つ姿もカメレオンじゃない。きっと人が詩月に寄ってくるのは、詩月のことを慕うのは……きみが〝そういう人だから〟

優しくて人の気持ちが理解できる人で、
傍にいると心が温かくなる。

そして本当の自分に会うことができた詩月は今以上に眩しい人になっていくんだろうね。

それに負けないように、少しでも追いつけるようになるにはどうすればいい?

答えはもう心の中にある。
< 136 / 152 >

この作品をシェア

pagetop