異世界で怪盗っすか?!
「頭を狙え。」
いきなり、シーナが声を上げた。
シーナは既に戦っていた
あぁ・・
すっかり、戦うこと忘れて姉ちゃんのこと考えとった
そう思いながら、琴は周りの風を集めはじめる
風って集まったら結構威力があるのだ
ちょっと時間かかるけど、待ってな
心の中で、シーナのプレアにそう言う
それから、しばらくして、風が集まる
琴は、それを魂にむかって飛ばした
「いっけぇー」
思わず叫ぶ琴
その言葉と同時に、風は魂に命中した
しかし、魂というのは意外に頑丈だ
動きは止まったものの、消滅しなかった
アカンかったんか・・・?
そう思うと同時に、後ろから飛んできた炎の玉が、魂にあたった。
琴の風の塊より、何倍も威力のありそうな炎の玉が・・
その炎の玉にあたった魂は、薄れていった
しばらく、その場は静寂につつまれた
あれほど、黒くて不気味だった物体が、綺麗に見えた
琴は、その瞬間をずっと眺めていた