ずっと好きだった。でも今は彼の事しか見えない。
高校一年の夏。

学園祭の真っただ中。

僕は渡り廊下で燁子とすれ違った。

先に気が付いたのは燁子の方だった。

「雅典」

聞き覚えのある声が僕の名前を呼んだ。

声のする方を見ると商業高校の制服を着た燁子が僕に向かって微笑んでいた。
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