ずっと好きだった。でも今は彼の事しか見えない。
「あれは違うんだ。

僕たちはまだ、そういう関係じゃないんだ。

そういう関係になりたかったんだけど、そうはならなかったんだ。

こんな話、どうでもいいけど」


「雅典。

まだ女を知らないのね。

それに本気で人を好きになったこともない。

違ったらごめんね。

でもなんとなく、そう。

彼も子供っぽいところあるの。

本気で嫉妬するの。

私の元彼に。

どうしてあんなやつの子供をはらんだんだって。

哀しい子犬みたいな目でそう叫ぶの。

そしてイライラして私に暴力をふるうの。

だから仕方のないことなの。

私がぶられるの。

愛されている証拠だなんては思わない。

そうじゃないことはわかってる。

私の片想いだってことはわかってる。

上手く言えないんだけどね。

彼は彼なりに私に優しいの。

その優しさに私が応えられないだけなの。

彼が求めている純粋なものに私は応えられない。

汚れてしまったのね。私」


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