ずっと好きだった。でも今は彼の事しか見えない。
燁子も小学校の同級生。

六年生の頃、僕と秀人(しゅうと)燁子と遙香の四人でグループ交際みたいな事をしていた。

まだ圧倒的な子供ではあったけど、思春期というドアに手をかけてもいた。

その扉を開いて、足を一歩、踏み出そうとしていた。

もっと正確に言うなら女子が一歩前に出ていて、男子は後ろから恐る恐るついて行っていた。
< 5 / 50 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop