虹の翼
城に帰り、空挺の外に出ると立ち眩みのような症状にあった。
(……なんで?とりあえず居室に帰るまで、もたせなくては。)
その思いで歩いて行った。
ー皇族居住区ー
皇族居住区まで入ると、父が俺を抱き上げて
「ケイオス、もういい。いまはゆっくり休みなさい。」
そんな声に安堵したのか俺は意識を手放した。
__るじ、主、目を覚まして下さい。
そんな少女の舌足らずな声がした。
__もうすぐ、女官の人がいらっしゃいます。
女官?__マーサかな?(俺付きの女官。ここでは行儀見習いで城に来ている子は侍女、行儀見習いではなく女性が身の回りの世話をしてくれるのは女官、と言い分けている。…日本では侍女がパートやバイト、女官は正社員って感じだな。)
「ん。……おはよう。」汗でベタつくな。
「シャワー行ってくる。…ミオ、水浴びするか?」