虹の翼

廊下を歩いているとミオが

__主の魔力は心地良いです。

顔がかなり満足げだ。

「それは、ありがとうと言って良いのかな?」

__はい。契約するときの条件の1つに神徒と人との魔力の調和性が重要視されますの。

例えばわたくしたちシエル・サーヴィランスは水、氷、風、雷、光、闇の6属性ですの。ですから人も同じ6属性が使えることが最低条件になりますの。

主は全属性との親和性がとても高いのでどの神徒でも契約は可能かと。

「そうなんだ。ありがとう。」にっこりとミオを笑いかけると

__それとは別に、わたくしたちが魔力珠と呼ぶ物をご説明しなくてはなりませんね。

「魔力珠?」

__はい。魔力珠と言うのは作った神徒と契約者以外の人と意志伝達を可能にするものです。

(やっぱり代弁は必要だったか。ミオの声が耳を通さず俺の意識に直接に語りかける感じだったしな。)

「確かにそれは重要だね。万が一の時なんて無い方が良いけど、備えあれば、なんて諺が有るくらいだから。」

てくてくと歩いていると2、5メートルはありそうな大きな扉の前に着くとマーサは扉の横に付き、優雅に一礼した。

俺とミオは開かれた扉の中に入った。
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