虹の翼
中に入ると両親が一番遠い所の席に座っていた。
部屋の中は半面は向日葵みたいな模様が入ったガラス。
ガラス一枚目算で縦10メートル、横2メートル位。横にズラーっと2、30枚並んでいる。
「遅くなり、申し訳ありません。」両親に言うと
「いや、宮廷医術師から魔力の使いすぎで気絶と発熱だと言われていた。……全快にはもう2、3日かかるだろうとは言われていたが、体はどうだ?」
「問題ありません。ご心配お掛けしました。」
「問題無いのなら良い。…席に着きなさい。」そう言われて俺の席の隣にとまり木(しかもテーブルとの位置がぴったり。いつの間に作ったんだ?)にミオを俺の腕から移して席に座ると朝食とみんなでとり始めた。
朝食が終わり、ゆっくりと紅茶を飲んでいる父にさっきまでミオと話していた魔力珠の事を説明した。
「なるほど。魔力珠、とやらが必要なのは今のところ私とエステリーゼ、宰相のヴァン、ケイオス付きの女官マーサ、だな。」
「ミオ、魔力珠の最大錬成数は?」
__7個です。
「ありがとう。…父上、ミオに聞いてみたところ、魔力珠の最大錬成数は7個。つまり将来僕につくであろう側近2名と妃の分で__」
「分かっている。今は4つ作って貰いたい。」その言葉からどんどん計画が煮詰まってきた。