虹の翼

それから俺はかなり忙しい日々を過ごした。

罪を犯した貴族たちの粛正、俺の側近、妃候補の選定。

そんな中、公務で遠方に居た2番目、3番目の姉さんたちが帰ってきた。(1番目のアリアーゼ姉さんは嫁ぎ先のしきたりなどを知るために未来の旦那さんの所に引っ越している。)

皇族専用の空挺離着陸スペースに母さんと俺とシュトルツ(護衛役の一人。会った時に貴族名鑑を渡してくれた人。)母さん専属の護衛役が二人(二人とも女性。…女性皇族には女性が就く。男性皇族だと男性の護衛役。…かなり前に女性、男性問わず就いていた時に間違いが起きたらしい。)

皇族専用空挺が上空からゆっくりと降下してくる。無事に着陸するとタラップが降りて若草色のドレスを着たフェリシア姉さん、檸檬色のドレスを着たシェリシア姉さんと二人の護衛役の4人、姉さん付きの女官達もが降りて来た。

「おかえりなさい。フェリシア。シェリシア。リタ達かわいい娘たちを守ってくれてありがとう。」そう母さんが言うと4人は敬礼を、女官達も頭を下げた。

「フェリー姉上、シェリー姉上、おかえりなさい。」

「ただいま。ケイオス。…倒れたって定期連絡であったけどもう大丈夫なの?」フェリシア姉さんがいうけど、

「フェイリィ、今ここで聞くこともないでしょう?…私も聞きたい事もあるし、テラスでゆったり聞きましょうか。」
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