虹の翼
掃除 2
結局候補は決まらずお茶会を開いてその人自身を見てみることにした。
(まぁ、ミオを怖がったりすれば直ぐに候補から消えるけど。)
候補は公爵家から二人、侯爵家から一人、伯爵家からは三人の候補まで絞られたけど。
お茶会は1週間後。
……いろいろと調整があるらしくこの日取りだ。(母さん主催だから母さんも出る必要が有るらしい。)
……まぁ、俺も粛正の資料の作成で忙しいし、皇族家代々付く暗部の人たちも裏取り捜査でわたわたしている。(俺の護衛役もそこの所属だとさ。)
にしても、長時間机にへばりついてると筋肉が固まる…
背中と腕、肩の筋肉を伸ばして欠伸を一回すると、
__主、こちらに主付きの女官が来ます。
「ん?マーサか?」インクが乾いているのを確認してから裏返し(喩え、信頼している女官でも、国家機密の漏洩は駄目だから。)冷えた紅茶を一口飲むとノックが聞こえた。
「ケイオス殿下。マーサでございます。」……やっぱり。
「どうぞ。」 そう言うとマーサがカートを押しながら入って来て、
「失礼致します。紅茶とヴァルカン公爵家、ルキウス樣からお手紙が届きました。」