虹の翼
「念を期すため、検閲をさせて頂きました。」
「分かった。」封が切られた封筒から便箋を取り出すと要約すると『明日辺りに会って話をしたい。』ということだった。
机の抽斗から封筒と便箋を取り出すと返事を書いた。
インクが乾いたのを確認すると、蝋を落とし俺しか使えない印璽ー八芒星を包む翼にミオがいるーを使い封をした。
「じゃあ、ヴァルカン公爵家のルキウスに届けて。あと、サロンを一室押さえて、お茶とお菓子もよろしく。」あと、別の紙に書いておいた《部屋の外に近衛が侵入を抑えてるけど人が二人いるから気を付けて。》手紙とそのメモを渡すと
「かしこまりました。」そう言うと新しく代えたカップとソーサー、砂糖やミルクが減ってないかテキパキと熟し、紅茶をサーブすると一礼をし、
「失礼します。」と言うと部屋の外へ出ていった。
「もう居ないけど、どんな目的だったんだ?」
皇族居住区に堂々と入れる人間………
そしてルキウス兄(父さんとヴァルカン公爵は兄弟。つまり、ルキウス兄とはいとこになる。)
「………確か………」っ!
ルキウス兄とフェリシア姉さんは両片想い状態。そして、フェリシア姉さんを狙う奴…確かあいつは……
「姉さんが危ない!!」