虹の翼
光幻珠……それは皇帝と皇太子しか使えない神術と呼ばれる1つ。
神術は色々な条件はあるが有力になるものが多い。
この場合、『皇帝たる私に嘘偽りは赦さん。厳罰を覚悟しろ。』とのこと。
因みに光幻珠は皇族のみ術が開く。(今、正に空中に光で出来た文字が浮かび上がっている。)
光幻珠の記されたものは意訳すると『中央棟、第6会議室以下の者は来い。フェリシア、ケイオス、フェリシア及びケイオス付きの護衛役。ルーベンス兵士長以下6名、アズール侯爵令息アグニス、以上』……丁度兵も6人居るし。…どう作ったのか気になる。
だって、プロ・ファナルティスはさっき出て行ったのに父さんの命令で来た人なのに名が入っていないのだから。
中央棟第6会議室に移動すると父さんと母さん、ヴァン宰相がいた。
父さんは腕を組んで瞑想しているみたいで、母さんはその隣に、ヴァン宰相はその斜め後ろに控えている。
(……父さんの冷気がすごい…………母さんもかなり怒っている。)母さんは微笑んでは居るけど目が怒っている。
……これはもしかして大伯母(アズール女侯爵)を待っているのだろうか。
と考えてるとノックが聞こえた。
「入れ。」父さんが言った。