虹の翼
ー皇帝執務室ー

「さて。何故、契約紋が出現した事を説明してもらおうか?」父の声に感情が込もって無くて逆に怖い。

「私からご説明させていただきます。」左腕にミオを乗せた俺が言葉を発した。……その場に居た俺が一番地位が高いから(姉は当事者ではあるが、説明出来るほど理解していない様子。)

契約紋は神徒と継承者が第3者として存在する時、約束(この場合結婚の約束)が約束をする側とされる側の両者の同意、そして第3者が理不尽な約束で無い事を承認すると為る契約。


「もし、当事者以外からの契約破棄の申し出があった場合、使徒と継承者が扱える属性全てを封印されると言う無慈悲な天罰が申し出た者の元へ下ります。」

「ケイオス、それは全属性が封印されるという事では?」公爵が言った。

「はい。叔父上。」

……執務室に沈黙がおりる。

父上が溜め息をつき、公爵と目線で相談をすると

「分かった。フェリシアが17の歳に婚姻を許そう。その年までは時期公爵夫人として花嫁修業を課す。」

まぁ、妥当なのかな?
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