虹の翼
シエル・サーヴィランス
「……卵、どうしよう……」掌に乗っかってる卵を見ながら呟くと
「……とりあえず、卵、温めれば良いのかな?」
今、持っているシルク製のハンカチでは卵は包みきれないし、そんなことを考えていた俺にパッと脳裏に浮かんだ陣?を起動してみると脳裏に浮かんだ陣が卵の下に現れた。
陣は赤、橙、黄、緑、青、藍、紫とそのループを繰り返していた。
(……………この配色、何処かで……)
「虹の配色……ケイオスそれは…。」父の声が聞こえて顔を上げると父がホバァリングしながら驚愕していた。
「父上?」
「いや、今は中に入ろう。」そう言われて空船の中に入った。(勿論、陣は持続しながら、だけど)
ふわっふわのソファーに座ると父が
「魔術陣の事だ。本来、陣は翼の色と同じで私は宵闇、エステリーゼは夕焼けの色。ケイオス、お前は翼の発現はまだなっていない。だがこれではっきりした。」ゆっくりと深呼吸すると
「ケイオス、お前の翼の色は虹だ。」