魔法使いの森と魔女の館
祖母の本業。それは占い師。

世間では、めちゃめちゃ当たると評判だ。

孫としては鼻が高いのよねー。
(残念ながら隔世遺伝なし。なぜ? )
一般ピープルの私としては自分の将来が不安なわけで、学校そっちのけで占い師修行に明け暮れている。

自分で言うのもなんだけど、あまりの才能のなさに、この国では禁じられている魔法の修行でもして魔女っ子占い師にでもなろうか・・・と、思ったこともあったけど。
魔法書なんて手に入るわけないし、読めるとも思わないのですぐに忘却の彼方よ。

身の丈よりはみ出た野望は、身を滅ぼすわ・・・なーーんてね。

カウンターに頬杖ついて、夕焼けにになる前の黄金の光に照らされている街の風景をボンヤリ見ていた。
そう言われれば、警察や軍隊やら目に付く。

幸せで能天気なこの国では滅多にあり得ない光景。



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