【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
「ヤダー。玖音強引ー。強引すぎる男は嫌われるわよ?」
紗久が意識を失い、玖音の腕の中で眠る中、コタが茶化すように玖音に笑いかける。
「紗久を守るためなら最悪嫌われたって構わない」
「何それ、健気ねぇ」
未だ怒り……いや敵意をむき出しにしてコタを見つめる玖音を可笑しそうに見つめるコタ。
静かな睨み合い。
互いが互いを探る感覚。
どちらが次にどう出るか。
互いにタイミングを伺う。
「アナタは優秀な魔法使い、しかも楓様の孫だった。もうこの世界のことについて気づいてるんじゃないかしら?」
先に動いたのはコタ。
表情も口調も変えずに淡々と話をする。