【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
「偽りではない、みんなの幸せを守りたい。みんなが幸せになることがこの世界を壊すことなら私はこの世界を壊したい」
これが私の答えだ。
力強く夜空を真っ直ぐ見据える。
この願いにより、お兄ちゃんや怜桜、悠の幸せが犠牲になることはわかっている。
だけど、それでもみんなが本当の世界で生きられるのなら。
お兄ちゃん、怜桜、悠、ごめんね。
「そう言うと思ったよ、紗久は正しくてこっちが嫌になるくらい強い人だから」
悠が大きなため息をつきながら私に微笑む。
「だけどそんな紗久に救われて、好きになったのは俺だもんね」
「そうだな、俺もだ」
幸せそうに、だけど悲しそうに悠と怜桜が私を挟んで互いに笑い合う。
「怜桜、悠、私は2人にも幸せになってもらいたいよ。だから待ってて。必ず目を覚ましてみせるから」
2人の手をギュッと力強く握り返し、私も微笑んだ。