【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
「ありがと、怜桜」
「あぁ」
2人で紗久を庇うように紗久の目の前に立ち、大和を見据える。
ここでの最善策は……
「紗久、ここは俺たちに任せて地下室へ行って」
「え」
俺の言葉を聞いた紗久から驚いたような声が出る。
これが今一番の最善策。
紗久を地下室へ1人だけでも行かせること。
玖音なら紗久相手におそらくひどい真似はしないだろう。
いつ、ここを通れるか分からない所にいつまでも紗久を留めておく訳にはいない。
「後で必ず追いつくから、ね、怜桜」
「そうだな、悠」
紗久がどんな表情を浮かべているのかわからない。
だけど俺も怜桜も紗久が先へ進めるように言葉で紗久の背中を押す。