【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
終章〜壊されてしまった世界〜
悲しみを乗り越え、幸せを掴むために
side怜桜
眩しいほどの青色の空の下。
そこに広がっていたのはかつて人間が繁栄を極めた地球とは思えないほどめちゃくちゃに壊された世界だった。
「んー……ちょっと立て続けに働くのは年的にしんどくない?」
俺の横で両腕を伸ばしながら文句を言っているのは悠。
数日前まで偽りの世界で高校生をやっていたが、今では立派な20代半ばの大人に戻っていた。
紗久が英雄になって10年。
ここが本当の世界。
「そうだな。この間まで高校生だった感覚はなくさないとな」
疲れた様子の悠に同意しながらもその辺に腰を下ろす。
今俺たちは世界の再建のために復興作業に日々を費やしている。