【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
「お前が眠っている姿を見ると何故か不安で不安で堪らなくなる」
グイッ
握られていた右手をいきなり思い切り引かれ、私の体は何の抵抗もなく玲桜の元へ倒れていく。
普段無表情な玲桜の初めて見る、弱気で今にも壊れてしまいそうな儚げな表情が一瞬だけだか目に焼き付いた。
その表情の意味は何?
「私はここにいるよ。玲桜の目の前で生きている」
上半身だけ抱きしめられた私の体。
私もまた泣き続ける子どもをあやす様に玲桜の体に手を回し、優しく優しく抱きしめる。
「………あぁ」
無愛想な返事だったけど。
その短い返事から私への愛おしさが十分に伝わってきてしまったからこちらもこちらで何だかくすぐったい。