【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
ゆっくりと進むオープンカーの中で周りに集まった生徒たちに手を振る。
「紗久ーっ!!!玖音ーっ!!!」
その中には必死に私たちの名前を呼ぶお母さんの姿とその横で優しい笑みを浮かべるお父さんの姿もあった。
百花繚乱とは学園内にて優秀者と認められた者のみが属することのできる組織のこと。
選ばれれば周りからは羨望の眼差しを向けられ、また学園からの待遇が非常にいい。
お父さん、お母さん、お兄ちゃん。
大和先輩、翼先輩、学先輩、ノエル、友江、コタ、珠樹。
ここには私の大切な人がいる。
「何、ニヤニヤしてんの。今、パレード中。そんなアホ面晒してどーすんの」
ムニッ
「わっ」
横にいた悠が呆れたように笑い、私の頬を軽く摘むことによって変な声が出る。
…………若干痛い。