【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
「はぁ、紗久……」
「は、悠っ、ちょっ」
布団の中で私を包み込む悠の体温の暖かさが悠がどれほどの熱に苦しでいるのか想像させる。
いくら無断で抱きしめられているとはいえ、こんな今にも死にそうな病人をはっ倒して無理やり離れるなんてこととてもじゃないけどできない。
こ、困った。
この状況、心臓に死ぬほど悪い。
と、とりあえず薬。
「薬っ、薬渡すからちょっとだけ離れてっ」
ポケットの中にある薬を渡せないから離れろと必死に主張する私。
が。
「そんなもの要らない」
それをあっさりと悠は熱っぽい声で拒否した。