【続】清華魔法学園〜未来選択編〜
私の台詞を聞くなり、ぐりんっと私に背を向け、悠と怜桜にお兄ちゃんが凄い勢いで迫る。
いやいやいや。
お兄ちゃん落ち着いて。
「解熱剤飲ませただけだって。この間のお礼も兼ねて、ね?」
怒り心頭で迫ってきたお兄ちゃんに対して悠が半笑いで何もしてないことを訴えつつ、私に色っぽくウインクする。
「……っ」
この間ってあのキ、キスのことだよね?
思い出しただけで顔がゆでダコのように真っ赤に染まる。
は、恥ずかしいっ。
「…………やっぱり、お前ら何かしただろ?」
お兄ちゃんの声のトーンが突然低くなる。
先ほどと明らかに様子が違う。
長年お兄ちゃんを見てきたからわかる。
怒りの段階が一段階上がってる。