ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー

       ☆


授業も終礼も終わり、荷物をまとめ席を立つと、同じように席を離れた真衣と目があった。


真衣はクラスメイト達に「バイバイ」と手を振りながらこちらへやってくる。


「茜、昼に話してたクリスマスパーティーのことなんだけど」


私は真衣の方を振り向きながら、申し訳なさそうな表情を心がける。


昼間、真衣が私を評していた『人づきあいが苦手』とはまさにその通りで、

笑うにしろ何をするにしろ、意識しないとできない。


身構えてしまうのかもしれない。


いつでも笑っている真衣は、どうして自然とできるんだろう。

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