ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
「は、はい。ありがとうございます」
なぜか崇さんの顔を見ていられなくて、私は慌てて料理をお盆にのせた。食卓に運ぶ。
卵焼き、大根のつくねのピリ辛煮の他に、キャベツと塩こぶのサラダ、ごはん、玉ねぎとじゃがいもの味噌汁だ。
電話を終えてダイニングにやってきた真衣は、料理を見て歓声を上げた。
「わー、美味しそう!」
「食べよっか」
「うん」
「崇さん、すみません。いただきます」
「ありがとうございます、いただきます」
私たちは崇さんに向かって頭を下げた。
崇さんはまだつくねの照り焼きを作ったり、作業中だ。