ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
手伝わずに先にいただくことを申し訳なく思いながらも、
崇さんは「熱いうちに食べてくれたらオレも嬉しい」と笑ってくれた。
真衣と向かいあって座ると、なんか変な感じだ。
学食や、鈴木家にお邪魔して食べるときは向かい合わせで食べているけど、我が家では初めてだと思う。
今井さんに一人前ずつで料理をお願いしているので、真衣を我が家のご飯に誘うなんてできなかった。
たまにはこういうのも嬉しい。
二人して改めて「いただきます」と手を合わせると、自然と笑みが漏れる。
真衣は卵焼きから口に入れた。その様子をじっと見る。
真衣はすぐに「美味しい!」と幸せそうな顔をした。