ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
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日常が戻るはず……と思っていたけど、結果的には戻らなかった。
木曜日もお父さんは夜の9時頃に帰宅して、気まずい思いをした。
そして、今日は金曜日。
私はバイトで忙しく働きながらも、手の空いた瞬間に、お父さんのことを考えてしまう。
まさか、今日も帰ってくるなんてことは……いや、まさかね。
嫌な予感を覚えながらも働き続け、
閉店時間の6時半を10分すぎたところで、ようやく最後のお客さんが帰った。
葉子さんがOPENの札をCLOSEDに替えに行ってくれたので、
私は余ったケーキの片付けを始めた。
「ねえねえ、彼って茜ちゃんのお家の方じゃないかしら」
葉子さんが何やら興奮した様子で私に告げに来た。