ヒトツボシ ーヤンキー家政夫と美味しい食事ー
「そう。こんなこと初めてで、私、どうしたらいいのかわからないよ」
『まあ、どうしたもこうしたもないよ。おじさんの行くところに着いていきな』
「それはそうだけど……お父さん、何を思ってこんなこと言い出したんだろう」
私は枕を抱え込んだ。
『うーん、そういうことは本人に聞かなきゃわからないよ』
「ごもっともです。だけど、聞けないから困ってるんだよ」
『おじさんなりに、娘を放置しすぎてるって思ったとか、なんか心境の変化でもあったんじゃない』
「ええー。今さらすぎる」
『まあね。おじさんが家に寄り付かないのはひどすぎたしね』
「……そうだね」
私は苦笑した。
他人の目でもそう見えるのか。